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LEDGE
マンションのリフォームは、専有部分に限られており、共用の廊下やバルコニー、
コンクリート躯体(※1)等の共用部分に影響するようなリフォームをすることはできません。
※1「躯体(くたい)」とは、建物の骨格部分です。 構造的に不可欠なもので、それがないと、
建物が崩れてしまうものです。
上の図は鉄筋コンクリート造などの壁式工法の共同住宅の例です。
部屋内の内装、キッチン・トイレ等の水回り設備、一部配線・配管等基本的に所有者の負担・責任において、リフォー ムを行うことができる範囲のことです。
ただし、マンションごとに専有部分の修繕・リフォーム等について規約上の制約がありますので、事前に確認する必要があります。
外壁、躯体、パイプシャフト(給水管と排水管や、ガス管等をまとめて通す空間)、縦配管(外部埋設管と2階以上の配管をつなぐため、垂直に設置された管)、バルコニー、サッシ、ポーチなど専有部分に含まれない建物部分で、居住者全員の所有となり、自由にリフォームすることはできません。
ただし、共用部分でも、特定の個人が利用できる専用使用箇所で個人が管理組合の承認を得て行うことができる場合もあります。
Dos and
Don'ts
※2基本的に交換できないため、断熱や遮音への対策は、内窓の設置が必要です。
上記記載の可否は「専有部分」「共用部分」によるリフォーム区分です。
マンションごとにリフォーム管理規約は細かく異なりますので必ず事前にご確認ください。
マンションに住む人が、近隣の方との間でもっとも多く抱えているトラブルが「音」の問題です。
防音対策をする方法の一つで比較的簡単にできる方法の「遮音」。具体的には空気で伝わってくる音を遮断して、外に音が通り抜けにくくする方法のことで、完全に音を遮断する訳ではありません。
防音フローリングとはフローリング裏に遮音マットが付いており、足音が下階に響かないようになっています。施工は釘ではなく、接着剤で貼るという特徴があります。遮音性能に関しては「L-40等級」「L-45等級」等が挙げられ、L値は小さいほど性能が優れています。
遮音性能のポイントとしては、隣の住戸との境の壁「界壁(かいへき)」の素材や厚み、コンセントボックスなどの埋込み方法、界壁と柱や仕上ボードの隙間の有無などがあります。界壁の素材は、「D-50等級」(150mm以上のコンクリート)であることが必要です。L値とは反対に、D値が小さいほど性能が劣っています。
マンションの床の構造には「直床」と「二重床」の2種類ありますが、床を二重に張ることで伝わる音の軽減が期待できます。
・ 床下空間ができるため、給排水などの配管に自由度が増す。
・ 配管の入替えにも優れている。
・ 無垢材のフローリング材も使用可能。
既存の窓にもう一つ樹脂製の窓を取付けることにより断熱性、遮音性等を高めることができます。結露防止にも効果抜群です。
マンション外部からの音が気になる立地では、窓やカーテンを遮音性能の高いものに変える等の工夫が必要となりますが、窓については共用部扱いとなり、交換ができない場合もあります。しかし、既存の窓の内側に内窓を取付ける場合は交換できます。
・ 今ある窓に取付ける簡単施工。
・ 国の補助制度が使える場合がある。
・ 断熱性が高まるので光熱費が抑えられる。
換気や、断熱性能が悪い場合、湿気によるカビや結露が発生する場合があります。対策の1つとして、「エコカラット」という内装タイル材があります。エコカラットの特徴は調湿作用、消臭作用、シックハウス症候群の原因となるVOC(※)吸着など、さまざまな機能を持った優れたタイルです。
また、タイルの種類も豊富で、お部屋のグレードアップにも繋がります。
画像提供:株式会社LIXIL
※VOCとは、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)の略称で、塗料、印刷インキ、接着剤、洗浄剤、ガソリン、シンナーなどに含まれるトルエン、キシレン、酢酸エチルなどが代表的な物質です。
お風呂はマンション専用のものを使用します。
床の高さが低床タイプになっており、入り口の段差があまり出ないようになっています。防水パン(=「床パン」※)が浴槽下まであり、水漏れしにくい構造になっており、天井高が標準2mや梁加工ができるのが特徴です。
暖房換気乾燥機もマンションの場合、多く使用されています。マンションは窓がない浴室が多いため、カビ対策や衣類の乾燥もできます。
画像提供:TOTO株式会社
※防水パンとは、FRP(繊維強化プラスチック)やABS樹脂(合成樹脂の一種)などの防水性の高い素材で、一体的に成形された皿状の水受け製品のことをいいます。洗濯機の下に置いたり、ユニットバスの床用などに使われます。
スタッフによるマンションリフォームに特化したコラムです。
皆様へのお役立ち情報をはじめ、ちょっとした息抜きに読んでいただけるような記事を、
幅広くお届けしていきたいと思います。