リノベーション施工事例

RENOVATION

#083

セカンドライフ

ライフスタイル

空間デザイン

マンション

「もう一度、家族みんなで暮らしたい」～ご家族の夢をかなえたマンションバリアフリーリフォーム

2023年TDYリモデルスマイル作品コンテスト「快適な暮らしを実現するためのリモデル」優秀賞

きっかけ・ご要望

不慮の事故で足が不自由になってしまい、車イスを使用して施設で住まわれている息子様。

「もう一度、家族みんなで一緒に暮らしたい」というご家族の思いが強くありましたが、2階建ての一軒家の家に息子さんが戻ってきて生活するには「階段」や「部屋間の段差」がネックとなり、実現することができませんでした。

そこで思い入れのある我が家を売り払い、ワンフロアのマンションを購入することを決意され、バリアフリーで家族みんなが快適に暮らせる住まいにしたいとマンションのリフォームのご相談にいらっしゃいました。

リフォーム前は「バリアフリーで家族みんなが安心・安全な住まいにしたい」「車イスでも使いやすい水回りにしたい」「収納たっぷりでいつでもキレイなお部屋にしたい」というご要望があげられました。

住みやすい動線・安心して使える設備をご提案し、ご家族皆様が安心・快適にお住まいしていただけるリノベーションをご提案しました。

築年数	16年	構造	RC造	場所	石川県金沢市
費用	1,550万円前後	家族構成	ご夫婦＋息子様2人	工事期間	100日間
工事箇所	LDK、浴室、パントリー、洗面脱衣室、寝室、洋室1、洋室2（バリアフリールーム）、トイレ1、トイレ2（バリアフリールーム）、廊下

築年数	16年
構造	RC造
場所	石川県金沢市
費用	1,550万円前後
家族構成	ご夫婦＋息子様2人
工事期間	100日間
工事箇所	LDK、浴室、パントリー、洗面脱衣室、寝室、洋室1、洋室2（バリアフリールーム）、トイレ1、トイレ2（バリアフリールーム）、廊下

くつろぎの大空間LDK

間接照明がテレビ背面のタイルを照らし、ラグジュアリーな雰囲気を醸し出すLDK。家具や建具はウォールナット系で落ち着きを持たせたため、お部屋全体が暗い印象になりすぎないよう内装はホワイトでまとめました。

会話が弾むダイニングキッチン

対面キッチンでお料理中もご家族とのコミュニケーションが取れます。キッチン前に腰壁を作ったことで、ごちゃつきがちな手元を隠すことができ、ダイニング側からは小物置きスペースとしてもご使用いただけます。ダイニングの足元には扉付きの収納を設け、小物などをストックしておくことも可能です。

時間によって表情が変わるLDK

日中はテラスに面した大開口の窓から太陽光が入り、明るくフレッシュな印象に。昼と夜、時間によって表情が変わり、どちらの雰囲気もお楽しみいただけます。

こだわりの造作テレビボード

車イスに座っていても、リビング・ダイニング・キッチンのどこにいても家族みんながテレビを観やすい高さに造作でテレビボードを作りました。リビングにワークスペースを希望されていたこともあり、テレビボード一体型のデスクワークカウンターをご提案しました。引き出し収納は、A4サイズが入るように設計し、収納量もたっぷり。趣味の熱帯魚の水槽も鑑賞できるように製作しました。

可変性のあるパントリー

限られたキッチンスペースの中で、家電調理器具や食器などよりたくさんの物を収納できるよう、大容量のパントリーをご提案しました。可動の棚を設置したことで可変性のある収納に。 1枚の建具を開け閉めすることで、キッチン使用時には使いやすく、来客時には隠してスッキリとした印象に。

お部屋直結のバリアフリートイレ

ベッドスペースからバリアフリートイレまでの動線が短くなるように設計。トイレの建具は開口幅が大きくとれる３枚引き込み戸を採用。また、上吊り仕様にしたことで、お部屋間の段差がなく、車イスでの出入りもスムーズに行うことができます。

バリアフリールーム

床材には車イスのタイヤ痕や傷がつきにくい商材を使用しました。コンセントの高さを通常よりも高い位置に設置したことで、車イスに座ったままでもかがむことなくお使いいただけます。テレビは壁掛けにするなど置き型の家具をできるだけ少なくし、限られたスペースの中でも車イスの動線を確保するように設計しました。

ベンチタイプユニットバス

浴槽の建具は２枚引き込み戸で開口幅を大きくとりました。ベンチタイプの浴室は車イスからベンチ、ベンチから浴槽へと移動もスムーズに行うことができます。ベンチ背面の手すりは背もたれとしての機能も備わっており、ご家族皆様将来も安心してご使用いただけます。

ナチュラルテイストなトイレ

来客の方も使用されるトイレは、明るい木目を用いて優しく、ナチュラルな雰囲気に。リノベーション前の出入口はドアで開口が狭いトイレでしたが、ご家族の将来も見据え間口の広い片引き戸へと変更しました。背面のリーフ柄のアクセントクロスは光の当たり方で違った表情が感じられます。

将来を見据えた寝室

元々は和室でしたが、床に断熱材を入れフロア仕上げにし、洋室へと改修しました。リビングと寝室が隣接する間取りにしたことで、寒暖差もなく、ヒートショック対策にもなっています。可動棚と可動ハンガーパイプを設置し、収納量もたっぷり。

抗アレルゲン壁紙を使った洋室

アレルギー体質のお施主様のお部屋には「抗アレル壁紙」を採用。アレルギー物質の動きを低減させる機能があり、日本アトピー協会にも推薦されている商材です。清潔感のあるホワイトでまとめたお部屋にブラックを取り入れた家具を置き、しまった印象に。

Before

After

リノベーションのポイント

Point. 01

バリアフリー仕様の水回り設備

車イスでの生活に対応できるよう、バリアフリートイレを新設しました。
また、浴室、洗面化粧台をバリアフリー仕様へと改修しました。

Point. 02

LDKは適材適所の収納

収納が少なかったLDKには適材適所に収納スペースを設置し、収納量もたっぷり。
いつでもキレイが続くお部屋になりました。

Point. 03

観やすい高さの造作テレビボード

ご家族みんなが集まってくつろげるLDKにするために、車イスに座っていても、リビング・ダイニング・キッチンのどこにいても観やすい高さに、造作でテレビボードをつくりました。

お客様の声

今回、購入したマンションを全面リノベーションしていただきました。
工事を始める前に家族の状況や希望など、十分に聞いていただき、さらに私たちでは思いつかなかったような、将来的な必要性もしっかりと見据えたプランをしていただきました。
特に、家族の中に体が不自由な息子がおりますので、そのための特別な工事が必要でした。
本人にとってベストなものにするため、何度も打ち合わせを重ね、プランの調節をしていただいたこと、とても感謝しております。

担当からのコメント

二年前に息子さんが交通事故の被害者となり、車椅子生活となりました。
自宅で生活することができず、息子さんは施設で生活していらっしゃいました。
そこで、家族がみんなで暮らせる家にしたいというご希望があり、マンション一階を購入し、息子さんと同居できる車椅子対応のマンションリノベーションを計画しました。
車椅子での生活を細かくお聞きし、慎重に空間の大きさや幅や高さを確認したことで理想のバリアフリー空間を実現できました。
これからも、末永くご家族一緒に笑顔で暮らせるマンションリノベーションができたと思います。